2009/04/12 ●ステルス衛星「光明星2号」
朝鮮中央通信「衛星発射に成功」「将軍の歌、地球送信」
http://www.asahi.com/international/update/0405/TKY200904050121.html
同通信によると、ロケットは3段式で5日午前11時20分に発射され、9分2秒後に衛星が軌道に正確に送り込まれたという。衛星は地球から最も近い地点で490キロ、最も遠い地点で1426キロの楕円(だえん)軌道を回っており、周期は104分12秒だとした。衛星は「金日成(キム・イルソン)将軍の歌」「金正日(キム・ジョンイル)将軍の歌」などを470メガヘルツで地球上に送り、衛星を使いUHF周波数帯域で中継通信も行われているという。
以上、asahi-comより
テポドン2号とスプートニク
この発表で思い出すのは世界初の人工衛星スプートニク1号(Спутник-1)。以下Wikiから
1957年10月4日にバイコヌール宇宙基地より打ち上げられ使用したロケットは人類初の大陸間弾道弾R-7ロケット。
衛星は直径58cm 重量は83.6kg。20MHzと40MHzの2つの送信機(出力1ワット)を搭載しており、衛星の温度情報を0.3秒ごとに発信した。衛星の軌道は遠地点約950km、近地点約230km、軌道傾斜角65°の楕円軌道であり、96.2分で周回した。
スプートニクが打ち上げが打ち上げられた時、ソ連(フルシチョフ)は全世界に大々的に発表。アメリカはスプートニクが発信する信号音を聞き、ロケット核弾頭が搭載されていたらと恐怖に駆られ、宇宙開発戦争に突入した。いわゆるスプートニクショックだ。
スプートニク1号から発信されていた電波は、個人所有のハム無線でも容易に捉えられる周波数と強度を持っていて、当時、世界中の人々が、この人工の星から聞こえてくる微かなシグナルに耳を傾けたそうだ。
スプートニクの信号音(MP3)
BBC制作 宇宙へ~冷戦と二人の天才~
恐るべし北のステルス技術
そして、スプートニクから僅か52年後、北の強盛大国から打ち上げられたテポドン2号。ロケットはR-7 と比較して進歩しているのかどうかは??。個人的にはコリョレフの設計した旧ソ連のロケットは当時のアメリカロケットと比較しても非常に洗練された美しさがある。
テポドン2号(taepodong-2)
美しさはさて置き、格段に進歩しているのはそのステルス技術だ。
ロケットは上昇中に日米のイージス艦を含む警戒網から消え、衛星軌道に乗ったそうだ。北朝鮮以外のどこの国も探知不可能。静止軌道にもないのに北朝鮮の人にしか聞こえない将軍様を讃える歌。今まで北朝鮮は1000キロ以上を探知できるレーダーを保有していないと思われていた。他国が探知できないステルス衛星「光明星2号」を北は正確に追尾できるらしい。
恐るべしステルス能力。なにかミノフスキー粒子のような革命的な技術を開発したに違いない。
この技術を使えば、衛星を打ち上げれば、地球上のどこにでも探知されることなく核爆弾を投下することができ、もちろん迎撃は不可能。いや、地球だけでなく、月にも火星にも将軍様の旗を立てることが可能だ。来る有人火星探査でも人類一番乗りだと思い着陸したら北朝鮮の国旗が既にたっており、近づけば将軍様の歌が流れて宇宙飛行士はひれ伏すということにもなりかねない。
恐ろしい。でも怖いもの見たさということもあり、光明星2号を見たい。
将軍様の歌も聞きたい。見ることはどう考えても無理なので歌だけでも・・
金正日将軍の歌
白頭(ペクドゥ)に連なる 麗しい祖国
将軍 仰いで 歓呼にどよめく
太陽の偉業 継ぐ 人民の指導者
万歳(マンセー)!万歳!金正日(キム・ジョンイル)将軍
大地の花々 その愛 伝え
青き海原 その功 歌う
主体(チュチェ)の園 築く 幸せの創造者
万歳!万歳!金正日将軍
鉄の意思で 社会主義守り
わが祖国を 世に轟かす
自主の旗 かざす 正義の守護者
万歳!万歳!金正日将軍
スプートニクは2週間くらいで大気圏に突入して、燃え尽きたそうだが、光明星2号はいつ落ちてくるのだろう?
あ、い・・いかん。ステルスという、お約束をを忘れてた・・・
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