先週の続き、
まずは海賊のロケットランチャーとはこれ
（いつものようにWikiより）

RPG7

上が本体、下が弾頭　本体左の穴から弾頭を差し込む

ソ連の開発した歩兵携行用対戦車擲弾（ロケット弾）発射器。 名称は、ロシア語で「対戦車擲弾発射筒」を意味する「ручной противотанковый гранатомёт（ルチノーイ・プラチヴァターンカヴィイ・グラナタミョート）」の頭文字をとった略称
特徴は、AK47と同じく、構造単純、取扱簡便、低製造単価、比較的軽量（約10Kg）高威力で旧東側諸国、もちろん、中国、北朝鮮軍も。ゲリラ、テロリストのベストセラー（？）。生産国は旧東側のほとんどの国。

簡単なスペックは

口径:40mm
重量:6.3kg（光学照準器付）
全長:950mm

弾頭（用途に応じて取り換え）
PG-7VL-汎用弾頭　
弾頭:成形炸薬弾
貫徹能力:600mmのRHA（Rolled Homogeneous Armour、圧延均質甲鈑）を貫徹

PG-7VR-重装甲用弾頭
弾頭:タンデム成形炸薬弾
貫徹能力:爆発反応装甲を貫徹後、RHAを750mm貫通

TBG-7V-対歩兵用、市街戦用弾頭
弾頭:サーモバリック弾頭
有効加害半径（キルゾーン）:8m

本体価格は不明だが弾頭は一発数千円～

こんな風に撃ちます　発射炎がすごい

使い方は肩にかけ引き金を引くだけのいたって簡単のもの。誘導装置はないので動いている目標に命中させるのは熟練を要する。熟練した兵士なら150m以上、条件次第では300mの距離で命中させることができるが必中距離から射撃できる事は稀であり、命中精度に関していえば非常に悪いとのこと。（さらに発射炎とガスが強烈なので、相手に居場所を発見され、すぐ反撃される弱点がある）
九州南西海域工作船事件でも北朝鮮の不審船も海上保安庁の巡視船に向け発射したが、船の上を通過している。

イラク戦争でM2ブラッドレー歩兵戦闘車が撃破された

命中精度は非常に悪いが、命中したら冗談ではすまない。厚さ25センチの戦車の装甲を貫通し爆発する。
もともと、西側の戦車を行動不能にすることが目的の兵器なのであたりまえか。する戦車に対しては、歩兵は目標の100m程度くらいまで接近し、装甲の弱い部分、側面のキャタピラ部分を標的に発射する。
ヘリコプター等の航空機に対しては時限信管（たとえば発射後2秒爆発）を設定することで破片で損傷を与えることもできる。
（ランボーは捕獲したRPGの一撃でヘリを粉砕したっけ）

上記の不審船事件で海上保安庁の巡視船は自動小銃や対空機関砲でも穴だらけになったので、もしRPG7が艦橋に命中していたら、全員死亡、行動不能に陥っていたかもしれない。
当たれば、民間船舶では当然大損害、自衛隊の艦船でも、当たり所によっては、被害は免れない。哨戒ヘリでも同様だ。ましてや、先制攻撃や船体への直接攻撃はできない。

聞くところによると、海自の哨戒ヘリは威嚇射撃でも跳弾による相手船への被害を避けるため（？）かなり離れたところに撃つことを余儀なくされるとのこと。対抗する装備や技術があっても、これじゃ威嚇にならないぞ。

とにかく、安物の武器で命中の確率が低くても、先進国にとって人的被害、経済的被害、政治的影響は計り知れない。
海賊やテロやゲリラにとってRPG7はコストパフォーマンスが最高の武器である。

「当たらなければどうということはない！」

というわけには、、いかないよね。普通・・・